文化が違う サイズが違う
その昔、某アメリカ大企業のお仕事をしていたころの思い出話を聞いてもらいたい。
某アメリカ大企業のお仕事といっても、主体は日本法人だったのでことさらアメリカ文化が花開いた職場というわけではなかった。ただ部署名や役職名がカタカナばっかりだということくらいで後は日本の企業とさして変わりない会社だった。
しかし、アメリカ本社のプロジェクトに協力するというお仕事があり、この仕事だけはアメリカ流だった。
打ち合わせのとき、アメリカ本社からお偉いさんが来てプロジェクトメンバーとミーティングすることになった。オレもそこに参加したのだが、ここでオレは初めて文化の違いに直面した。
ただのミーティングである。開始時刻は午後1時、みんなお昼ご飯を食べた直後に始まるミーティングである。
なのにテーブルの上には大皿に盛られたチョコチップクッキーとファミリーサイズのレディボーデン。しかもバニラとチョコが揃っている。
そしてパーティーかと勘違いしてしまいそうな和気あいあいとした雰囲気。
プロジェクターで映し出された資料を指差し、説明するゲージン(お偉いさん)。説明し終わるとともにアイスのお代わり。お代わりを入れてもらう間につまむチョコチップクッキー。しかも一口。
これがアメリカンパワーか、と勝てる気がしませんでした。いや勝つ必要もないんだけど。
こんなことを思いだしたのは、通販でカップサイズのアイスを頼もうとしてファミリーサイズを5個も購入してしまったからである。
注文の確認は慎重に。