くだらない理由
神戸市須磨区の私立高校で今年7月、同校3年の男子生徒(18)が飛び降り自殺した事件で、生徒のズボンのポケットから、同級生5人の名前とともに「金を要求された」などと書かれた遺書が見つかっていたことが17日、兵庫県警の調べでわかった。県警は同級生の嫌がらせが、自殺につながった可能性があるとみて、恐喝未遂容疑で名指しされた同級生1人の逮捕状を取り、事情聴取を始めた。容疑が固まり次第逮捕する方針。
またいじめか、という気持ちもあるが、この記事中の教頭のコメントは見過ごせない。
同校の教頭は「同級生とのやりとりはささいなことで、いじめという認識はない。理由はまったく不明だ」と話した。
この教頭の鈍感さは人を殺す。事実、この事件に関しても加害者の一人といってもいいくらいに鈍感だ。加害側の生徒を守らなければならない立場であることを割り引いても、あまりに鈍感すぎる。鈍感かつ傲慢とも言える。
ささいなことなのか、重大なことなのか。それは本人が決めることで、教頭ごときが決めることじゃない。自殺した生徒の気持ちを感じようという姿勢がカケラでもあればこんなセリフは出てこない。
こんな教頭がいる学校なら、こういう事件が起こってもまったく不思議じゃない。
理解者がいない。自殺した男子生徒はそんな孤独を理解できない家庭と学校に囲まれていたんじゃないかと思う。