見事なラストシーン
十二国記、「風の万里 黎明の空」を読了。
上下巻でけっこうな厚さ。そんな長編の中で陽子、鈴、祥瓊(しょうけい)の別々の話が並行して進んでいくので途中でちょっと混乱した。鈴と祥瓊の過去がいつのまにかオレの中で入れ違っていて、100ページほど読み直すはめになった。
物語のラストは意外とありふれた形だったけれど、一番大事なテーマは見事なほど収束している。それまでの物語が何を語るためだったのか、それまでの登場人物たちの行動や意志が表していたのは何だったのか。すべてが最後の最後に陽子が下す初勅を指し示している。
礼の本質。
しかし人間とは、それを守り続けられるほど賢く、強いだろうか。
風の万里 黎明の空〈上〉十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート)
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風の万里 黎明の空(下) 十二国記 (講談社X文庫―ホワイトハート)
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十二国記もあと4冊となった...