実に読みやすいミステリー
- 作者: 東野圭吾
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2003/08/01
- メディア: 文庫
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「探偵ガリレオ (文春文庫)」の二作目。非常に読みやすく疲れない。こういう解かりやすいストーリーは実にオレの性に合っている。
「主人公が刑事の友人」という設定もいい。ミステリー物の主人公が事件に触れるきっかけというのは主人公が刑事や探偵であるか、本作のようにその友人・家族といった設定がないと不自然になりがちだ。マンガの「名探偵コナン」や「金田一少年の事件簿」なんかは「なんで行く先々で人が殺されんねん!」と突っ込みたくなる。これが興醒めなのである。
もちろん本作がリアルだと言うつもりもない。ただ違和感を感じずに読んでいられるというだけである。
「探偵ガリレオ (文春文庫)」も「予知夢 (文春文庫)」も短編集なのだが、今度長編が出るらしい。だがまったく読みたいと思わない。この主人公は短編で一つのネタをすっきり明快に完結させるところに魅力があると思う。長編を読むのなら他に読みたい本はいくらでもあるのだ。
このまま短編を充実させて欲しいと思う。