正解はだれも知らない

 昨年8月、約4000株を約200万円で買った千葉県浦安市の会社員(41)は、「こうなった責任の一端は、粉飾決算をする企業体質を見抜けなかった東証にもある」と批判。約700万円の損失を被った東京都小金井市の無職男性(62)も、「取引所が上場審査を強化したり、上場後もチェックを継続したりする対策を取らなければ、投資家は、マザーズのような新興企業向けの市場から離れざるを得ない」と話した。

個人的意見をつらつらと。

上場審査を強化するのは反対です。今、日本経済は構造が大きく変わる時期に来ています。構造が変化する時期はこれまでの基幹産業が新しい産業に取って代わられ、今まで安定していた要素が不安定になっていろんなリスクが増大します。極力不安定な期間は短くするべきです。そのためには新興産業の成長を促して経済構造の安定が早まるよう、上場しやすい状況を作っておくべきです。

ただし上場後の監査の強化は賛成です。この監査も危険な上場企業を退場させるための監査ではなく、よりよい会計体制を育てるための指導要素の強い監査にすべきです。

 昨年、不祥事に絡んで上場廃止となった企業は9社。うち4社がライブドアのように新興市場に上場していた。東証の上場審査部は「社内体制が十分かどうか、上場時に審査しているつもりだ」と釈明している。

「つもりだ」っていうのがどういうつもりなのかよくわかりませんが。

元々株式市場というのは、不祥事やトラブルなどで上場を廃止される銘柄があるのが折り込み済みの存在なんじゃなかったっけ。増して新興銘柄が乱立していた時期に9社が上場廃止というのは多い数字なんだろうか。そうは思わないが。ちゃんと上場廃止という対応をしているわけだし。

ライブドア株の株主達はどういう判断でライブドア株保有していたんだろうか。ライブドアがどこで利益を出していると考えていたんだろうか。企業買収を繰り返してシナジー効果でがんがん企業価値が上がってると評価してたんだろうか。チャートだけ見て優良企業だと思ったんだろうか。

これから東証を始め日本の証券市場は変わっていくと思うが、ライブドアショックの影響で管理的側面が強い市場ができあがってしまうことだけは避けてほしい。