大学入試センターの不備

 2005年の国内フラッシュ・メモリ型音楽プレーヤの市場は250万台ほど。これに対してリスニング試験向けICプレーヤはセンター試験だけで50万台,模擬試験向けに予備校が購入した分も含めると,さらにその台数は増加する。1台1台は安価ながら,合計すると巨大市場になるといえそうだ。だがこの市場では,通常の機器以上に「初期不良を出さないこと」が重視される。今回の機器は,この要求を満たすことができなかった。

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事前の検査内容について少し触れていますが、この記事書いた人、要件に無理があるってことに気づかないんだろうか。

ちょっと自分でも頭がこんがらがってきたのでまとめておきます。かなり大切な問題が含まれていると思うので。

  1. 0%の初期不良率を求めてしまった。
  2. 品質管理の知識がなかった。
  3. 性善説に依ったルールを運用してしまった。

1番は不可能なことを目指してしまったと言っていいと思います。もちろんいくら金をかけてもいいという条件ならこの限りではありませんが。

2番は素人なのだから仕方がないと思う反面、何のために学校で統計の勉強をしてるのかわかってない人たちがセンター試験を運用しているのかと少し寒くなりました。

3番は典型的に仕事ができない人の思考方法です。人を信じるからこそ性善説に依るのではなく、明らかに自分が楽だから性善説を採っているだけです。

そして3番は「学生の自己申告で再試験を行なった」ことだけではありません。いろんな記事からの推測ですが、おそらくセンター側は自前での検品をやってないことです。全部メーカーまかせ。これも性善説に依ってしまっている一側面です。

検品は大切です。どんな仕事も人がやることなんですから間違いはあります。後で間違いに気づいたって後の祭りです。今回もその一例でしょう。もう試験は終わってしまっているのだから、もう何もできません。「メーカーに全数検査させたのに」とか言ったってもう試験は終わっているのです。