スリという名のつながり

東京都北区の洋服店で今月20日、91歳の老女がスリの現行犯で逮捕された。 過去10年に10回逮捕されている「おそらく最高齢の現役常習スリ」(捜査員)は、警視庁王子署の調べに対し、「つい人のものに手が出てしまう」などと供述したという。


この老女にとって、スリという行為が唯一社会とつながる手段なのかもしれませんね。


オレが昔バイトしていた居酒屋にもう20年以上働いているオバチャンがいました。すごく性格が悪くて金にがめつい人でした。しかし仕事にはすごく一生懸命でした。いつも一番に店に来るし、毎日こまめにあちこち掃除していて、お客さんをすごく大事にしていました。


噂で聞いたんですが、旦那さんを早くに亡くして一人息子を大学までやったのが自慢だったそうです。がむしゃらに働いて息子を育て上げ、息子が手を離れたとき、残ったのが仕事しかなかったのでしょう。友達もおらず、せっかくの一人息子も転勤で遠方にいたようです。


今にして思えば、パートのオバチャンをいじめて辞めさせたりしていたのも自分のテリトリーを守る行為だったように思えます。


あれからどうしているのかまったく知りません。元気にしているかな。この新聞記事を読んで、オバチャンの憎まれ口が懐かしく思い出されました。