自己責任を果たせる状況にあるか

自己責任について問われた安田さんは「今の段階で自己責任について言う立場にはない」と話した。
渡辺さんは「十分な準備をしていなかったことには責任を感じている。これ以上は今の段階では述べられない」と話した。


危険な状況なら退くべき − 経験豊富な戦場ジャーナリストはよくこうコメントする。しかし経験のあまりない人はどのようにして判断すればいいのか。経験がない人は危険地域に取材に行くべきではない、と言ってしまえば近い将来危険地域に取材に行ける人はいなくなる。


経験豊富なジャーナリストはその経験をもっと広く知らしめるべきじゃないのか。プロとしてのノウハウだから教えることはできないといった事情もあるだろう。しかしあまりにも情報が共有されていなさすぎるように思う。


みんながみんな命を懸けて経験を積みプロとなるしかないのなら、これからも命を落とす人や今回の事件のように政府の活動に影響を及ぼすケースは後を絶たないだろう。


ジャーナリズムもけっこうだが、尻拭いを政府に頼るのは何かおかしい気がする。


どのような状況なら退くべきなのか、危険地域に入る場合はどのようなことを調べておくべきなのか、どのような装備が必要なのか。現地語が話せないのなら最低限どのような表現だけは知っておくべきなのか。



せめて最低限の判断ができる程度の情報はジャーナリスト間で共有してリスクを回避できるようになってほしい。