決して人事ではない

3年後、川口容疑者親子と同居を始める。連れ子の男児は長男と同い年。両親には「阪神大震災で被災し、苦労した人」と紹介した。病気で入院した烏野容疑者の母親に嫌な顔一つせず付き添う川口容疑者。父親は烏野容疑者に「結婚しても、ええぞ」と言った。 「人の子の面倒ばかり見て」。そんなうわさも流れた。同居から3年後、小学校を卒業した長男を引き取った。烏野容疑者は府警の調べに「中学は給食がない。病気がちの両親に弁当を作らせるわけにはいかなかった」と話した。


この事件の一連の報道を見て、自分が当事者となる可能性を見いだしている人はどのくらいいるだろうか。


家庭とは他人にとって密室。密室の中で狂気を育ててしまった夫婦。狂気に飲み込まれた子供。オレは大丈夫だろうか。



次男は「地獄の館」と表現しています。地獄だ、と表現するということは普通ではない、他に幸せな家庭はあると知っていたということです。それはどの記憶なんでしょう。友人、親戚などと比較したのでしょうか。それともこの家族にも幸せな時期があったのだろうか。