勘違いの人たち

オレの周りに「普通の人たちと違うことができるから、自分は特別な存在」と勘違いしている人が多々いる。

まず、特別な存在といっても、「特別に優秀」な場合と「特別にバカ」な場合がある。そしてバカの場合、自分を「特別に優秀」の方だと勘違いしてしまう傾向があるようだ。


そもそも、「普通でいること」自体、才能と努力がなければできないことなんである。みんな、一生懸命努力している。幸せになりたくない人などいない。一部に不幸体質の人もいるが、そういう人にとっては一般的に不幸な状況が個人的な幸せなだけであって、不幸を求めているわけではない。

みんな、自分が幸せになろうと努力しているのだ。よほど特殊な場合を除いて、各人の才能や素質の総量にそれほど差異はない。だから結果的に横並びに見え、第三者からは「普通の存在」と認識される。


「普通の存在」にもなれず、他人が口にしないような暴言を吐く、暴力を使える、犯罪を犯せる、という自分を特別だと思っているバカは多い。しかもこの類のバカは例外なく「自分は特別に優秀」と勘違いしている。勘違いしてなきゃできないだろうが。


身近でよく見るのは人より多くお酒が飲める、無駄に偉そうなセリフを吐く、といったパターンだろうか。「自分は特別な存在」という自負が溢れ出ていて、見ていて滑稽である。

人はみな、自分が特別な存在なのだ。逆に言えば他人から見ればただの脇役に過ぎない。


オレの人生、オレが主役である。オレが脚本家で、監督で、主役の俳優なのである。オレの人生にオレ以上に特別な存在などいない。ただ、他人の舞台にしゃしゃり出てまで脚本を書く気も、演出をする気も、役を演じる気もない。


人と接するとき、基本的にオレは「アンタが主役!」と思っている。だが最近、つけあがる人がいてウンザリしている。「そう、オマエは脇役なんだよ!」と言わんばかりの態度をとってくる。こういった人たちにはどう接すればいいのか。これが最近の悩みなのだが、どなたか妙案はございませんか?