ジェイコムショックの原因
みずほ証券の誤発注問題は、東証のトップ人事に波及するなど波紋は広がるばかりだ。同証券の損失額は640億円に拡大する可能性も出てきたが、なぜ、担当者はミスを起こしてしまったのか。関係者は「日常に潜む危機」を指摘する。
みずほ証券がなぜ誤発注してしまったのか、その原因を推測する内容の記事が出ていました。なかなかおもしろいです。
特に
「警告メッセージも、条件を厳格に設定している場合が多く、わりと日常的に発せられる。慣れている人なら無視するケースも多い」(前出の株式関係者)
この点はいろんなシステムに共通する死角です。オレも何度も経験しました。あまりに出すぎる警告は警告の意味を成しません。
そして出すぎる警告ができてしまうのはなぜか。それは「システム利用者が間違った操作をしないように」警告を出すのではなく、システムの設計者や管理者が自分のケツを守るために警告を出すようにしたときにできやすい。「ちゃんと警告出してんのにスルーした利用者が悪い」と言うためです。
良き教訓にしたいと思います。
さて、発行株式数を大きく上回る注文がなぜ有効なのか、というツッコミがよく聞かれますけど、オレは個人的に「そんなチェックいれてどーする」と思います。
だいたい、注文毎にそんなチェックを入れるだけでシステムの負荷になるし(レスポンスが重要なシステムなのに)、そんなチェックを入れる根拠もない。発行株式数を上回る注文を出してはいけないというルールもない。市場へのアクセスを制限してしまうリスクを増やすだけです。
同時に「証券会社などの機関投資家が法外な注文で暴利を貪っている実態が暴露された。」とか「株式市場が公平でないことがはっきりした」とか言ってるブログなんかも見かけましたが、そういう人は株式売買しない方がいいですね。せいぜい投信とかの利用に止めておいた方が賢明でしょう。
あと、証券会社やヘッジファンドは情報を素早く入手できるんだから儲かるに決まってるとか不公平だとか言う人も。
極論しちゃうと世の中の商売はすべて情報格差を利用して稼いでるんだから。上記のような考え方をしてる人はすべての商売を否定してることに気づかないと。
そこまで飲み込んだ上で株式売買しませう。痛い目に合ってからルールを知らなかったって言ったってバカにされるだけですから。