ロクデナシ
以前、オレがロクでもない人間だった頃。ガキで、目で見えるものしか見えてなくて自分一人だけが世界だった頃。
その頃のオレにそっくりなTさんという人がいる。いつか気づいてくれるかな、と思っていろいろとがんばってみた。あるときは忠告してみたり、あるときはTさんがやりたいことに協力したり。決して少なくない時間を費やしてきた。
なんにもかわらないまま今日になって、オレはギブアップした。
Tさんに対して愛情があればもう少しがんばれたかもしれない。でもオレががんばってたのは「昔の自分」に気づかせてあげたかったからだ。愛情はなかった。
今日、やっとそのことに気づいた。(w
Tさんはオレがいくらがんばっても、その結果が「当たり前」になる人だ。そしてもっと、もっととねだる。望みが高くなっていくばかりで、感謝も喜びもない。何かを忠告しても理解しようとしない(できない)。
まったくいつかのオレだ。
結果的にオレはTさんを増長させただけだった。Tさんとその周りの人には迷惑な話だ。そして今一番大事にしたい人がその被害を一番被っているという。
何やってんだオレ。
このまま行けばオレはきっとTさんを憎んでしまう。だからあきらめさせてください。
ただ、オレにとっては徒労じゃなかった。ロクデナシだったオレに投げられたいくつかの言葉を、この経験のおかげでちゃんと理解できたように思う。
ちょっとだけオレのロクデナシ度は下がったんじゃないかな。
ありがとう。ごめんなさい。