内容のない報告

「だいたい終わりました」「明日くらいには終わります」「今やってる最中です」

進捗を聞いてこういう答えを返してくる人は100%仕事ができない。自分がどのくらい仕事を終わらせているのか、あとどのくらいで終わるのか、どんなトラブルのリスクがあるのかを把握できてないからだ。


今日も打ち合わせがあった。ちょっとした基盤の改造をお願いしたんだが、「わかりました、すぐできます」と答えられた。「すぐ」っていつだよ。今日中にできるのか、今週中なのか。いつ基盤を持って帰って、いつ改造版を納品してくれるのか。そういった話を全然してくれない。

「今週中にお願いしたいんですけど。動作確認も含めて。」と言ったら、「いや、今週中は難しいですね」ときた。ぜんぜん「すぐ」じゃないぞソレ。



話は変わるがスパイは連絡時に抽象的な表現を使わないような訓練を受けると聞いたことがある。

すべて具体的な数字で伝える訓練だ。割合なら10%とか90%、物の大きさを伝えるときは10mとか20cmなんていう表現を使う。決して「だいたい」とか「ちょっと大きい」とかいう表現は使わない。仕事での報告も同じだ。「だいたい終わりました」なんて人によって解釈が違う。すでに報告書を出せるレベルなのか、今日中には完了するのか、実は半分くらいだったりするのか。90%終わっていたとしても、何を100%にしているのかがこれまた人によって違う。すると「90%完了した」の意味が違ってくる。


今日の打ち合わせでも、基盤業者は「ジャンパ線をハンダ付けするだけ」だと思い込んで「すぐできます」と言ったのだと思う。こちらが「動作確認も含めて」と言ったから「今週中は無理です」と言い出したようだ。動作確認もできていないものを持ってこられても、不具合があればまた送り返してやり直ししてもらってまた送ってもらって。2〜3日はパーになる。下手をすればそれを何回か繰り返す。納期に間に合うワケがない。


業務のマニュアル化や、細かい指示書や報告書がいかに大事かよくわかる。でもそれがわかっている人ってのは少ない。いくら説明してもわからない人にはわからない。


どう説明すればいいんだろうね。